こんにちは
今回は、“マネジメント”と“バランス・スコアカード”の関係について話をしていきます。
マネジメントの目的は組織に成果を出させることにあります。そして、成果を出すためには、戦略を構築して、組織のメンバーが戦略を理解し、実行していくことが重要です。
この中で、特に戦略を実行することが特に難しいといえます。
それでは、なぜ、戦略を実行することがそれほどまでに困難なのでしょうか。
それは、戦略を測定することができないことが多いからです。
戦略を測定する有効なツールとして開発されたのが、バランス・スコアカードです。
また、バランス・スコアカードは、ドラッカーのマネジメントとも深い関わりがあります。
P.F.ドラッカーの著書「現代の経営(上)」(発行 ダイヤモンド社)の中で、マネジメントについて以下のように述べられています。
マネジメントとは、事業上の多様なニーズと目標をバランスさせることである。
そして、目標とすべきものについて以下のように述べています。
事業の存続と繁栄に、直接かつ重大な影響を与えるすべての領域において、目標が必要である。目標を設定すべき領域は八つある。マーケティング、イノベーション、生産性、資金と資源、利益、マネジメント能力、人的資源、社会的責任である。・・・
八つの領域それぞれにおいて、測定すべきものを決定し、その測定の尺度とすべきものを決定することである。何を測定するかによって、注意を払うものが規定される。・・・
今後数年のうちには、測定すべきものに関する知識や測定するための能力も大きく進歩するはずである(訳注:こうしてバランスト・スコアカードの手法が開発された)。
このように、測定すべきもの決定するために開発されたのが、バランス・スコアカードです。
ドラッカーの八つの領域とバランス・スコアカードの関係性を私なりにまとめると以下のようになります。
〇ドラッカーの8つの領域とバランス・スコアカードの関係性
バランス・スコアカード | ドラッカー 八つの領域 |
経営理念 | 社会的責任 |
財務の視点 | 利益、資金と資源 |
顧客の視点 | マーケティング、イノベーション |
業務プロセスの視点 | イノベーション、生産性 |
人材成長の視点 | マネジメント能力、人的資源 |
バランス・スコアカードに記載されるKPI(重要業績評価指標)により、測定すべきものが目標として“見える化”され、組織で働く全ての人が共通の目標を持つことで方向性を一にすることが可能になります。
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家田 憲二
好きな偉人:坂本竜馬
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